「病は気からの免疫学」掲載 著 安保 徹 講談社

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からだと心はいつもつながっている

私たち人間は大脳新皮質が発達し、科学的な思考を行い、新しい知識をふやしてきました。このようにして得た知識は、音声や文字によって、次の世代の人間に伝えることができます。これが文明でしょう。

佐藤式気功と自律神経系の働き

文明は積み重ねがきくので、肥大化してゆくようになります。ときにはこの肥大化が、人間に不利益をもたらすこともあります。
その不利益の最大のものが、環境破壊や、知識による過剰行為(たとえば、医学、教育、経済などで起こっている)でしょう。豊かさを生み出したつもりでも、文明が人間を破綻に導く可能性もあるのです。

一方、人間には積み重ねのできない能力もあります。それは感覚や感性であり、人間が進歩しても文明が進歩しても、その個人が保有して、その誌とともに消滅するものです。特に感性のレベルは、その個人に固有のものであり、個人として磨きをかけたり、知識によって消されてゆくたぐいのものでしょう。

人間は自然から多くの感性を受け取りますが、人間が人間に感性を送る行為が、気功なのでしょうか。気功は感性の問題なので、知識としては習得できないし、そのレベルで知識で測ることは無理だと思われます。

大脳新皮質を発達させていない動物が野生の感性で生き続けて繁栄している所を見ると、感性の宿る芭蕉は脊髄、脳幹、小脳、大脳旧皮質の領域でしょう。多くの人たちが知識をふやして感性を失ってゆく理由が、個々にあると思います。

佐藤眞志さんによる佐藤式気功の特徴は、収縮気と拡大気で生命力を盛んにできるといっているところです。これは私が、『免疫革命』で述べている交感神経系と副交感神経系の働きとよく似ています。自律神経系は、生体調節系としても、神経系としても、最も古い歴史を持っています。この古さゆえに、気の働きと連動しているのでしょう。

今や気功は、健康法としての役割だけでなく、スポーツや芸術の世界にも入り込んでいます。詳しくは、佐藤さんの『スピリチュアル気功』(ハート出版)を読むとよいでしょう。

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