週刊ポスト「ガン・難病を治す気功パワーを解明!」

2001-2-9

がん難病を治す気功パワーを科学解明。手術中の患者に「遠隔送気」

2001年2月9日掲載

気功を疑う人が総じて口にするのが、「患者は暗示にかかって治るのではないか」というものである。また気功師は、患者に催眠術をかけているのではないかという見方をする人もいる。
河野氏は気功師と被験者、さらには催眠術師とその被験者の双方の脳波の動きを同じ状況下で比較実験したのだ。河野氏の実験は、脳波の中でも、人間が物事を考える時に現れるとされるベータ波の変 化を見たものだ。

「気功」と「催眠術」の違い

催眠術師が被験者に術をかけた場合、術師の脳波に変化がないにもかかわらず、かけられた側の左脳を中心に、ベータ波が強く出た。一方、気功師とその被験者の場合、気を送り始めた気功師の脳にベータ波が現れると、それに同調するかのように被験者の脳にもベータ波が現れたのである。

気功師の左脳にベータ波が現れた時は被験者も左脳に、右脳に現れた場合は右脳に、気功師と受け手の脳波がたちまち同調していくことが明らかになった。「左脳は人間が言葉を理解するといった知的な活動をつかさどっており、催眠術の被験者は結局、術師の言葉に誘導されただけといえるでしょう。
この実験結果から、気功と催眠術とは全く性質が異なるものだといえよう。

2001-2-9_1さらに”気は脳の科学である”と主張する東京電機大学の町好雄教授も、気功師の脳波の動きを科学的に実証する実験を行なっている。

気功の「気を出す」という意志は、 脳の働きによるものだ。町教授は「気」が何らかのシグナルを受け手の脳に送り、そのシグナルが受け手の脳内で情報処理されて、体内に何らかの反応が起こるのではないかと解釈している。町教授は気功師・A師を実験台に気功中の脳波の動きを脳波計を使って測定した。

その実験では、A師が気功を始めると、普段は前頭部にあるといわれるベータ波がすぐに弱くなり、後頭部にあるとされるアルファ波がベータ波の減ったその跡を埋めるように前頭部まで広がり、特に右脳前頭部で活発になっていることが明らかになった。アルファ波は前述したベータ波に対し、人間がリラックスした時に現れる脳波とされている。

またA師の前に受け手を置いて再度実験。
受け手の脳波を見ると、やはり河野氏の実験と同じく、今度はA師の脳波に同調して右脳のアルファ波が活発化したのだ。

町教授がいう。「気が受け手の脳に伝わった としか考えられません。また、気功は右脳に大きな影響を及ぼすものであることがはっきりしたのです」
気功治療を受けると、気持ちが落ち着き、リラックスしたり美しい音楽を聴いているような体験をする人が多いのは、アルファ波の働きと考えられているのである。

自律神経を自在にコントロール

さらに町教授は、気功師がなぜがんなどの難病を治すことができるのかを解明するべくさまざまな実験を行なっている。
その実験の一つがサーモグラフィを使った体温変化の実験。

気功師・B師は、いわゆる手かざしで気功治療を行なう。そこで気功師にサーモグ ラフィの前に手を出して気を発してもらう。サーモグラフィは人の目に見えない遠赤外線の熱エネルギーをブラウン管に映し出す装置。
サーモグラフィの前に立つだけで、その人の体表面温度分布や温度変化がとらえられる。

2001-2-9_2さて、その実験の結果 を見ると、B師がサーモグラフィの前で送気するやいなや、手の温度が急激に3度ほど上昇した。
「そこで、その手を、そのまま 受け手に向けて気を送ってもらったところ、受け手の手も体温が急激に上昇し、同調作用を示したのです」(町教授)

興味深いのは、気功師の中には、気を発した時、手の温度が上がる人もいれば下がる人もいたということ。
体表面温度は皮下の血管を流れる血液量によって変化する。

「不思議なんですよ。医学の定説では血液の循環は自律神経によって制御されており、自分の意志によって血管を広げたり収縮させて血液量を変えることはできないはずなのです」(町教授)

さらに実験を重ねていくと気功師は血液量だけでなく、心拍数や血圧までコントロー ルすることが可能だとわかった。
「中国には気功に3000種余りの流派があるといわれています。それぞれが特有の呼吸法を持ち、それにより気功師は血圧や心拍数を調整させることができるのです」(町教授)

つまり、気功師は気功の実践によって自律神経を自在にコントロールできるというのである。

そもそも自律神経は、交感神経と副交感神経から成り、双方が内臓や血管に対し、互いに相反する動きをしながら健康維持のために働いている。その働きのバランスが崩れるれると、自律神経失調症といって、さまざまな病気を生む。
「気功が病気の治療や予防に役立つ理由の一つに、気功が自律神経をコントロールして内臓や血行のバランスを調整する作用があると考えられます」(町教授)

どうやら気功は、送り手と受け手の「意識下の同調」に重要な意味があるらしい。