気功で変化する意識状態の生体計測

ronbun2原著論文 人体科学,第4巻,第1号,41-54頁(1995)より抜粋

*木戸眞美(東北学院大学)
 佐藤眞志(佐藤気功センター)

(人体科学会発行)

〈要旨〉 和訳

佐藤式気功法により引き起こされる生理物理的変化を調べるためにいくつかの物理計測方法により研究を行った。それらの方法は、単一矩形パルス法(SSVP)、近赤外線分光法、サーモグラフイー、加速度脈波形、脳波計測などである。実験から気功師が気を発気して気のレベルをスウィッチして換える時には、手の交感神経が緊張して脳の血流が最初に増加してから一時酸素欠乏状態を示すことが分った。

一方、気の受け手は気功により影響を受けるが、ぴったりと同調して変化するわけでも無いということが単一矩形パルス法の実験から明らかになった。

気功師の脳波測定からは、気の異なるレベルに関係なく常に強いアルファ1状態だということが分かった。気の受け手では、とくにレベル7の気の状態で脳波にシータとベータが共存するのが計測された。気のレベルの特徴は、気功師と気の受け手ともに加速度脈波のAPG指数と体表温度に現れた。すなわち、気のレベル1では温度が上がり、APG指数が低いのに対して、レベル7では温度は比較的低くてAPG指数は高かった。多くの被験者がレベル7では浮揚感覚、心地よさ、それと宇宙に自分が広がる感覚を報告している。 これらの感覚は上記した実験的事実と呼応している。

キーワード:単一矩形パルス法,近赤外線分光法,気功,意識状態,自律神経測定装置,サーモグラフイー,加速度脈波形,体外離脱

佐藤式気功について

佐藤式気功法は功能者の佐藤眞志が独自に開発した瞑想気功である。その特徴 は、意識体とでも言うべきものを想定して、それを介して一旦受け手とコネクトすれ ば気の交流を行うことができ、コネクト後は意識体に全てを委ね、意識集中も必要な く、受け手や第三者とも会話が可能である。この気功を受けた人の中には、気功で意 識レベルが変わった時にその意識体のイメージが見えるという人もいる。

しかし、意 識体についてはその実体は明らかではなく、立場によりスピリットや魂、潜在意識、 未知のエネルギー体などといろいろな考え方がある。佐藤式気功が自己暗示や催眠術 と異なることは、言語誘導を主に用いていないこと及び気功中に催眠術とは違って受 け手に意識の混乱や無反応が見られないことなどから、かなり明らかであると考えら れる。

-中略―

この気功により受け手が体感するのは、暖かい、リラックスしてさっ ぱりした感じなど通常の他の気功で得られる共通なものの他にさらに空中を浮揚した り上昇する感覚、肉体感覚を喪失したり体から意識が抜けたような体外離脱の感覚が ある。功能者はいわば瞑想状態を気の受け手に作り出していると考えられるのであ る。