中国式気功の気功師から見た佐藤式気功

W・Hさん 51歳 男性 気功師(気功歴9年)

佐藤先生の気功については週刊ポストの記事、「遠隔気功の驚異」(小学館文庫)等で興味を持っていた。私たちの気功グループの一人が佐藤先生がセミナーを開催されていることを知り、興味があるならと申し込みをしてくださる。セミナーの当日の講義で佐藤式気功の概略をお聞きし、対面式外気功の体験をする。

◆佐藤式気功との出会い

佐藤先生の気功については週刊ポストの記事、「遠隔気功の驚異」(小学館文庫)等で興味を持っていた。私たちの気功グループの一人が佐藤先生がセミナーを開催されていることを知り、興味があるならと申し込みをしてくださる。セミナーの当日の講義で佐藤式気功の概略をお聞きし、対面式外気功の体験をする。あらかじめホームページで予備知識はあったが、今までの気功との違いに驚かされた。気感には自信があるのだが、佐藤先生の気がどこから入ってくるのかわからない。まるで自分の体の内から湧き出るような感覚だ。普通気を送られると表皮に感じ、徐々に浸透していく。また経絡は気が流れやすいので経絡を気が通るのを感じる。中国式気功の遠隔では最初に上丹田に反応し、そこから送られる対象の部位が反応する。

佐藤式では温かいモードのときは下丹田、涼しいモードのときは中丹田の中から気が湧き出てくる。佐藤先生が百会、後頭部と手を動かしているので気を送っているのだとは思ったが、表皮の反応はほとんどなく体の中に気が急に現れる感じだ。温かさも中国式より温度の低い実に心地よい温かさだ。最後に仕事モードで終わり、実に体が軽くてぐっすり眠った後のよう。佐藤先生が「重心が低く感じられるでしょ。」と言われるが、確かにいつも練功しているときのようにどっしりとした感覚だ。ただ練功の時には重心が下がった感覚なので、それほど感激しない。ところが我々のグループで対面式を受けた女性の立ち姿が実に力の抜けた良い姿勢をしている。腕を回させてみると筋肉の力が良く抜けているのが解る。その女性はなかなか放松(伸びやかに脱力すること)できなくて重心が落ちない方で、放松できるまで後2年はかかるなと思っていたので、非常に驚いた。顔を見ると実に穏やかな顔だ。佐藤式気功が心と体の両面に働きかける気功だというのが良く理解できたと同時に、佐藤式気功を身につけたいと思った。

◆気づき

対面式を3回受診し,自己トレーニングを行っているうちに様々な気づきがあった。周囲に対する感謝の気持ちが高まっているときは下丹田も中丹田もしっかりしている。また自己トレーニング終了後は他人に対して優しくなれる。佐藤式の本質はここにあるようだ。以前は練功後に気力が充実して元気だった。だが自分のテンションと他人のテンションとの差にイライラすることもあった。佐藤式を始めてまだ1ケ月もならないのだが、雑念のない落ち着いた自分を発見した気がする。気力も適度にあり、十分にリラックスして物事がよく見える。家族にもこのような心境を味わってもらいたいと思い誘ってみる。まず長男が参加、1週間後に次男が、家内も最後に参加する。寝る前に家族全員で自己トレーニングするときは最後にお休みモード、私を除いた全員が爆睡し、朝はすっきりと目覚める。私はトレーニング日誌を書いてから就眠する。不思議に家族全員で自己トレーニングするようになってから小さなぶつかり合いがない。兄弟喧嘩(とっくみあいする訳じゃないですけど)さえも消えてしまった。

◆中国式気功と佐藤式気功の比較

もちろん中国式気功と言っても幅が広い。全てひとまとめにすることは出来ないので、ここでは私の学んだ気功との比較とする。また深奥を極めたとはといえない段階なので気功師として一般的な施療ができるレベルで理解している中国気功との比較と言うことでご理解いただきたい。

1)シンプルで習得が早い。

中国式は型を覚えるだけでもかなりの年数を要す。ましてそれが身について自分のものにするには大変な努力を必要とする。もちろんシンプルと言ってもきちんと対面式を受け、佐藤先生の言われることを正しく実行しなければ佐藤式の本質は解らない。まじめに取り組んだ場合の話である。

2)好転反応が出にくい。

中国式で施療する場合一番悩んだのは好転反応である。特に敏感な体質の人は強く出る場合がある。一概に好転反応は治るための反応だから心配無いの一言で片づけるわけには行かない。強い好転反応によって気功施療を嫌がるようになる人もいる。佐藤式の場合は好転反応が出る場合も比較的穏やかである。

3)呼吸を意識しない

 

中国式の場合は三調といって息、身、心を調える。私の流派は自然呼吸だが、静かで、深く、細く、長く、均一な呼吸を心がける。佐藤式は自己トレーニングに入ると、意識しなくても自然に深く静かな呼吸になる。

4)邪気が出ない。

中国式で施療すると邪気が出る。もちろん影響が出ないように処理をするが、気に敏感な人は感じる。私も初心者の頃、他の人の施療にに立ち会った際に邪気を感じて逃げ出したことがある。佐藤先生は佐藤式気功の場合はsomething greatが邪気を引き受けてくださると言う。

5)内容を情報公開している。

中国式は大事なところは口伝で公開していない。ある程度段階があがると一人一人師に指導を受ける。書籍でも初級レベルまでしか公開しない。佐藤先生は殆ど公開されているし、積極的に教えてくださる。ただしホームページに書かれていることだけで独習することは無理だ。知識だけでは佐藤式気功を理解できない。対面式気功を受けて体感し、脳がきちんと学習して初めて知識が活用できる。

佐藤式気功から一言

中国式気功と佐藤式気功との大きな違いは扉が違うこと。中国式は外界の扉が開いて,外界から収縮気と拡大気が体内に染み渡る。佐藤式は内界の扉が開いて,内界から収縮気と拡大気が体内から湧いてくる。ここが根本的に違う。中国式には基本中の基本といわれる「タントン功」という練功があるが、結構キツイ功法である。重い病気を患っている患者さんにとっては大変酷である。しかし、治りたい一身でキツイ練功を続けることにより奇跡が起きることもある。

例えば、キツイ練功のときは、最初は過度の交感神経緊張状態であるが,耐えられた人は適度な交感神経緊張状態になり,血行がよくなり病気が回復することもある。また、過度の交感神経緊張から適度な副交感神経緊張状態になり,リラックス効果により病気が改善されるときもある。これらはすべて外界から染み渡ってくる気功による効果である。

佐藤式気功は、内界から湧いてくる気功により,常に交感神経も副交感神経も適度に緊張し,おだやかに体に作用する。脳波を測定するとα波とδ波のコンビネーションでリラックス集中したり熟睡した感覚になる。また、皮膚温を測定すると収縮気優位のときは温度が上昇し,拡大気優位のときは温度が低下するというメリハリがあり,拮抗しながら自動的ないし半自動的に気が制御される。患者さんにとっては,体を動かさなくてもできることから,重症な人でも自己トレーニングができる所に大きなメリットがある。

尚、佐藤気功センターでは,プロの治療家育成のためのコースはない。あくまでも対面式外気功・遠隔気功・1日体験を受け,その後に自己トレーニングに励み,佐藤式気功の真髄に気づいた方が,各々の職業を通じて,この気功を活用している。W・Hさんは8年の間,中国式気功を修練されて,佐藤式気功との相違点を書いてくれたが,今後クライエントの症状に応じて,中国式の特徴と佐藤式の特徴を使い分けながら医療に貢献して欲しいと思う。