私の心の中にあった無限の宇宙

大山浩子さん 女性 主婦

1994年7月に、日本テレビ系「スーパーテレビ」という番組で、佐藤式気功が紹介されました。私もその番組に出演し、佐藤式気功を体験した感想を尋ねられました。

自分を変えるために気功を受けてみたい

「自分の心の中に無限の宇宙があることがわかりました。この先どんなことが人生で起ころうと、もう死ぬことは全然怖くなくなりました」私はそう答えました。

体外離脱体験を通して見た宇宙――あのとき私が見てきたものは今でも鮮明に覚えています。それはほんとうに驚きの連続で、人生観を変えてしまうほど感動的なものでした。

初めて佐藤式気功の名前を耳にしたのは友人から。友人の話を聞けば聞くほど「面白そう、私もその気功を受けてみたい」と興味を覚えました。気功に関してなんの予備知識もなかった私ですが、なぜか心に響くものがあったのです。その頃私は、30歳の人生の節目を迎えて、もっと心も体も強くなりたい、自分を変えてみたいという気持ちが強まっていました。でも具体的に何をすればいいのかはわからない。そんな時期に、今思えば、シンクロニシティというのでしょうか、自然と佐藤式気功と出会うようになっていたのではないかと思います。この気功なら、自分を変えるきっかけをもらえるかもしれない、あのときふと感じた直観は、私が想像していた以上に当たっていました。

「からだ」の感覚を意識する

佐藤式気功を受けている間に私が体験したことを報告します。私の場合、1回目の気功ですぐにお腹に暖かさを感じ、体の充実感を感じました。日常生活において意識することがなかった「からだ」という感覚を、このとき強く実感したというのが、最初の印象でした。その後は、下腹部にしっかりした安定感を持ちながら、ふわっとした夢心地の穏かな気持ちを味わいました。このような心地のよい幸せな感覚というのも初めての経験で、それが5回目の気功まで続きました。

気功体験6回目のときに、脳裏にイメージが浮かんできました。最初のイメージは針葉樹が林立する深い山々。たくさんの鳥がそこに飛んできて、右方向には髪の長い笛を吹いている少年がいます。鳥たちが少年の頭上をいっせいに鳴きながら回り始めました。まもなくその鳥たちが少年の右上方に去っていくと、私は突然悲しみに襲われ、いつのまにか声を出して泣いていました。

佐藤先生が私に気を送っている間も、先生と私の間の会話は続いています。意識は普段のままなので、話しかけてくる佐藤先生の声もよく聞こえています。このときも、突然泣き出した私に「どうして泣いているの」と先生が聞いてきました。泣いた理由は、その少年の気持ちが突然感じ取れたからです。少年の心が悲しみに満ちていることがなぜかわかったのです。そして、数羽の鳥が少年のところへ戻ってきました。鳥たちが少年に「大丈夫だよ」と囁いています。すると私の中の悲しみがすっと消えたのです。

この日の体験を終えて、イメージに現れたあの少年は、私自身だったのではないかと思いました。不思議な思いにとらわれた体験でした。

トンネルを抜けると壮大な宇宙が広がっていた

佐藤式気功を受けて11回目に、私は体外離脱を体験しました。この日もいつものように、最初は体の充実感を感じ、光のべールに包まれたような幸せな気持ちになりました。そのあと徐々に肉体感覚が喪失していったのです。意識の中に白い光が一面に広がってきて、それを静かに眺めていると、白い光の中心部がさらに輝きを増しながら渦を巻いているのに気づきました。渦は徐々に大きくなりながら奥行きをつくり、やがてトンネルのような形になりました。この渦巻き状のトンネルの中に入っていくとき、不安というものは全くありませんでした。私はあるがままに任せることにしました。

そして、そのトンネルを抜けると壮大な宇宙に遭遇しました。ふわーっとした浮揚感、宇宙飛行士になったような気分だと私は佐藤先生に伝えました。「自分の姿を見ることができますか」と先生に聞かれたので、「自分は白い光で包まれた透明な感じです」と答えました。宇宙から地球を眺めると、地球はとてもきれいな惑星でした。ところがしばらくして、地球の外側にグレーのオーラのようなものを感じました。このグレーのオーラは深刻な環境破壊の実体のように感じられて、私は少なからずショックを受けました。

それからもう一つ驚いたことは、私が光のトンネルを抜けた後、筒状の紐のようなものがふわふわと宇宙空間に浮かんでいるのを目にしたことです。私には自分がこの中を通って出てきたんだという実感がありました。