「学術的価値の高い佐藤式気功による意識の体外離脱実験」 前九州大学大学院工学研究院 化学工学部門 工学博士 高尾 征治さん
意識の体外離脱は、肉体が瀕死の状態で脳内酸欠に伴い起こることが多い3)。
筆者 3-4)はその人体科学的メカニズムを「脳内酸欠一アデノシン三燐酸の分解一燐酸の二重結合解離による高エネルギー生成一脳内麻薬・幻覚物質の分泌一脳内意識の活性化一気 を含む種々のレベルのフォトンの放出一脳内意識の相転移」だと見ている。
しかし、佐藤式気功法1-2)では、佐藤の気を受ければ第三者が肉体的苦痛を伴うことなく自由に意 識を体外に離脱させることができる。その際、一時的な脳内酸欠の後にむしろ血流が増加する。
つぎに、意識を体外離脱させるには、下丹田と中丹田を覚醒化させる必要があるが、佐藤式気功法は、とくに中丹田を活性化させるのに効果がある。10年前に潜在意識の中に目ざめたという特別の意識が、それを可能にし被験者の寛容と包容力を高めるのに威力を発揮している。
さらに、意識が体外離脱する際、通過するトンネル(細長い紐状のもの)は、従来一つだと言われてきた。筆者はそれを脳内意識が脳外高次意識に相転移するプロセスを象徴的に表していると見ていた3-4)。
しかし、佐藤式気功法 では通過するトンネルは二つあるという。
意識が体外に離脱してもう-人の自分を天井などから見たり、宇宙飛行士が宇宙から地球を眺めた時のように個別銀河一銀河集団一泡宇宙などを見るのは、第一トンネル通過後で、スピリチュアルな霊的世界を体験するのは第 二トンネル通過後である。筆者は、7層からなる精神世界のエネルギー情報構造に照らして、第一トンネルは脳内意識が物質世界から精神世界の低次の(肉体的な)段階へ相転移する際通過するもので、第二トンネルは同じ精神世界で低次の投階から高次の霊的段階へ相転移する際通過するものに照応していると見ている。
以上のように、佐藤式気功法による意識の体外離脱実験は、従来の臨死体験情報の不足を補い、物質世界と精神世界のありようをより詳細、よりリアルに解き明かしている点で極めて学術的価値が高い。
引用文献
- 木戸眞美・佐藤眞志:人体科学、第4巻、第1号、41-54頁〈1995〉「気功で変化する意識状態の生体計測」
- 佐古曜一郎・佐藤眞志・佐々木茂美、小林泰樹、酒井優造:人体科学、第1号、33-50頁(1994)「外気発功時における功能者と受け手の生体変化」
- 高尾征治二『脳内パラダイム革命がもたらす新しい宇宙生命像』pp.1-326徳間書店(1996)
- 高尾征治・野中美智子:人体科学、第8巻、第1号、9-18頁(1999)「臨死体験の新し い科学的哲学的解釈」