外気発功時における功能者と受け手の生体変化

外気発功時における功能者と受け手の生体変化

原著論文
人体科学,第3巻,第1号,33-50頁(1994)より抜粋

*佐古曜一郎(ソニー株式会社 生命情報研究所)
佐藤眞志(佐藤気功センター)
佐々木茂美(電気通信大学)
小林泰樹・酒井優造(サイ実測研究会)

(人体科学会発行)

(要旨) 和訳

著者の一人であり佐藤眞志による気功法は非常にユニークである。この気功法は、一旦 受け手とイメージでつながった後は、功能者〈送り手)は自由に行動しながら気を送れる。 さらに、気功のレベルを上げていくと、受け手を瞑想状態に導き、肉体感覚を喪失させる。

この気功法を評価するために、功能者と受け手の気功中の生理的変化を加速度脈(APG)、 経絡機能測定(AMI)などを用いて調べた。実験は9ケ月間、のべ約150名に対して行われ た。実験を通して次のような興味深い顕著な結果が得られた。

  1. AMIで測った受け手のBP(分極前の伝導率)の平均値は上昇する傾向にあった。BPの 手足比(HFR)は顕著に下がる傾向にあった。
  2. 受け手のAPGインデックスと脈拍数は、気功中に上下動しがちであった。
  3. 功能者と受け手の生体変化は、APGインデックスを除いて、同調しないようであった。
  4. 功能者が気功のレベルを上げると、多くの受け手が肉体感覚を喪失していた。この状態において、体外離脱(OBE)の可能性を否定しきれない独特な知見が得られた。
  5. 受け手同士は共通感覚が多かったが、生理的変化は一様でなかった。

キーワード:気功、外気、加速度脈波(APG)、経絡機能測定(AMI)、体外離脱(OBE)

佐藤式気功法の特徴

著者の一人であり、功能者でもある佐藤眞志の気功法は独特の方法であり、以下の ような特徴を有している。

  1. 一旦受け手とコネクトすれば、後は功能者は自由に行動できる。
     ・意識集中不要
     ・受け手とも第三者とも会話可能
     ・隣室にも移動可能
  2. 意識設定により、気功のレベルを上げることができる。
  3. 受け手に瞑想状態を創出することができる。

(3)については、瞑想を全く知らない受け手でも瞑想体験者が得ている感覚と類似の 感覚を証言していることから、かなりの妥当性が主張できる。実際、受け手が体感し ている状態を以下に列挙する。

  1. 暖かい。
  2. リラックス感がある。
  3. 熟睡した後の感じ。
  4. フワッとしている。宙に浮いた感じ。上昇感がある。
  5. 肉体感覚がなくなり、意識だけが残る。
  6. 自然の風景、過去の出来事、宇宙などのイメージがでる。
  7. 悟りのようなものを感じ、プラス意識が高揚する。 上記(4)(5)でいる感覚時に、肉体と意識が明確に分離した体外離脱感覚を証言する 人が多い。