「遠隔気功の驚異」掲載 著 池田 弘志 小学館文庫

遠隔気功の驚異

自ら実験台となった著者、大学の工学部と医学部連携の実験データと現場に足を運び裏打ちされた気功師が数々の症例に基き、遠隔療法の効用を説き、気功の正しい認識を解いている。

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推薦文

祈りは医療の基本です。
帯津三敬病院名誉院長 帯津良一
 

…共有する場のポテンシャル・エネルギーが高まるといっても、測定したわけではありません。あくまでも仮説にすぎません。方法も人によってはまちまちです。一定した共通の方式というものではありません。皆がみんな、本文中の気功師、佐藤眞志さんと同じ方式でやっているわけではありません。

-中略-

1996年にロンドン郊外でおこなわれたスピリチュアル・ヒーリングの研修にはじめて参加したとき、カリキュラムの初日に、この遠隔気功療法が組み込まれているのには、いささかおどろきましたが、考えてみれば、それほど奇抜なことではないのです。彼等は、遠隔気功療法を祈りの1種とみなしているのです。だから遠隔気功療法も誰でもできると考えているのです。もちろん、効果の大きさは人によって、あるいは時と場合によって違います。たとえば本書で活躍する気功師、佐藤眞志さんなどの効果を10とすると、人によっては3であったり2であったりするわけです。

-中略-

祈りは医療の基本です。科学より以前から存在していたのです。科学の裏付けが不十分だからといって除外していたのでは医療になりません。何がどうあれ大いにやっていくべきなのです。

それでも、科学的に解明する努力は怠ってはならないのでしょう。本文中に登場する木戸眞美教授をはじめ国際生命情報科学会の皆様のこの道でのエネルギッシュなご努力にはいつも敬意をいだいております。

そして、これらの研究成果をしっかりと視野の中に入れて歩を進める池田弘志さんにエールを送るものです。

「はじめに」から一部抜粋

ウィーン・フィルの首席指揮官をはじめ、世界の小澤と呼ばれている小澤征爾マエストロが、イタリアから東京の気功師に電話をかけて「肩が痛くて、右腕があがらないんです。先生、遠隔気功療法で治していただけませんか」と助けを求めたという逸話を私が耳にしたのは平成12年晩秋のことでした。肩の痛みは指揮棒をふる音楽家の職業病なのかもしれません。指揮棒が腕を上げられないとなると、これはまさに商売あがったりです。

幸いに小澤マエストロごひいきの気功師が東京から送った気のパワー(遠隔気功療法)によって、小澤マエストロの腕はきちんと上がったようですから、ファンはその夜の演奏を大いに楽しんだことでしょう。

世界の小澤と気功という結びつきは以外かもしれませんが、小澤マエストロはかねてから折にふれ、友人や楽団員と一緒に気功に親しんできたと私は聴いております。「中国に行ったときなど、小澤さんは優秀な気功師を探して心身の調子を整えることに熱心ですね」と音楽事務所の担当者が明らかしてくれます。

さて、平成13年1月下旬から2月まで、週刊ポストの遠隔気功療法をテーマにした私の連載記事への読者からの問い合わせで、編集部内の電話はベルが鳴りやまずという状況でした。3名の科学者によって、人体を対象にした東京ー仙台約350Km間における遠隔気功療法の実験などが行われ、その成果を伝える連載企画が折りしもスタートしたところでした。鳴りっぱなしの電話は、その遠隔気功療法に関するより多くの情報を目的とする大勢の読者からのものでした。

遠隔気功療法の実験は、平成12年度7月~10月にかけて、東京工業大学・樋口雄三教授と日本医科大学・河野貴美子研究員(国際生命情報科学会前会長)の協力によるものと、東北学院大学・木戸真美教授によるものが相互に連絡をとりながらほぼ並行して行われた。

1連の実験の目的は気功師が被験者(気の受け手)に遠隔から気を送り、気が各被験者に与える心身の生体変化を調べ、気功の影響を測定することです。

その結果、気功師が被験者に直接対面して気を送る「対面式外気功」と同じように、遠隔気功療法も効果があることが示唆されました。私はその二通りの実験プロジェクトに被験者として、また取材記者として参加。実験内容の成果と課題、及びその可能性を本書でくわしくまとめてやります。

また、本書は遠隔気功療法の効果を全国各地の現場で見聞してきた私の臨床的ルポルタージュでもあります。遠隔気功療法の救急の場での臨床例に始まり、ガンなどの難病、生活習慣病に対する気功の予防、抑制効果や現代病の元凶であるストレスからの解放、さらには遠隔気功療法の受け方のポイント、遠隔気功療法を習得するノウハウなど、遠隔気功療法に関する私の見聞のすべてを公開します。とともに、気功そのものについて、正しい認識を得ていただくために基礎的な解説を付加えました。

そして、遠隔気功療法とはいささか異なりますが、臨死体験によく似た体外離脱の実験報告と体験者のメッセージの一部を紹介しています。ですから、本書は気功の入門書、解説書とは異なります。しかし、最先端をいく気功師の実像と驚くべき臨床例を取り上げて、気功及び遠隔気功療法の全体像をご理解いただけるように配慮しております。読みおわられた時点で、その全ぼうがお分かりいただけるものと考えます。