母親の自宅介護に遠隔気功を

伊藤敦子さん 66歳 女性

以前から、母親の介護に「遠隔気功」をうまく取り入れていらっしゃる伊藤さん。その献身的な介護の様子をレポートしてくれました。

92歳の母の入院騒ぎ

私の母は現在92歳で、30年ほど前から糖尿病を患っています。心筋梗塞や網膜症も20年前に併発しました。

平成4年頃、佐藤先生と出会い、2年間くらい直接気功の治療を受けていましたが、その後はずっと遠隔治療を受けています。

母はきまって、12月の末になると風邪を引きます。その時期は、開業医は全部お休みで、今年も仕方なく指定された市のメディカルセンターに行きました。ところが思いがけず、入り口に階段があり、骨折したばかりの母は昇ることもできず、私の娘に頼み背負ってもらって受診しました。

翌日、咳きはすっかり止まりましたが、ひどい幻覚症状が出て、夜中に家の外に出ようとしてお風呂場に入り、出口が分らなくなってタオルの隅にうずくまっているのを私が発見しました。すっかり冷えて風邪を引き、その上お茶が合わなかったのか、胃も悪くして水分をとらなくなってしまいました。お茶だけは飲まさせなければとあせっている間に、みるみる体がやせて、顔色が灰色になったので、すぐに救急車をよんで病院に行きました。病院は年末だったので大混乱し、交渉の末、特別室に入院することになりました。

冷たい病院に母を預ける不安

しかし、夜中に母が一人ぼっちで寂しくなったり、徘徊する(以前はそのようなことはなかった)といけないと思い、今晩一晩でも私に付き添わせて欲しいとお願いしたのですが、「ここは完全看護ですから」と断られてしまいました。翌日、早朝病院に行ってみると母が車椅子に乗ってナースセンターにおり、「一晩中娘さん(私の事)の名前を呼んでいたので、ここに連れてきました」と言われ、なぜ付添わせて貰えなかったのか、本当に残念でした。

しかし、次の日から毎晩付添う事ができました。後で聞いた事ですが、その病棟には重病の方が何人かいらっしゃって、とても看護婦さんは大変らしいということでした。私が病院の外で夕食をとり、病院に帰ると、「やめてください。やめてください」と母が叫んでいるのです。見ると母はベルトで縛られるところでした。もちろん、ベルトはとって貰いました。

「遠隔気功」は寝たままでも受けられる

このようなことが今まで何回もありましたので、その後は病院には入院しないで、気功と自然食品で元気に過ごしています。それから、今まで心臓が苦しくなってニトログリセリンでも良くならない時、慌てて遠隔療法をお願いすると良くなったということもありました。また、骨折で入院した時も気功をお願いして、母より10歳若い女性よりもずっと快復が早く、リハビリも積極的でいつも看護婦さんに誉められる程でした。

今は定期的に気を送って頂いているせいか、健康状態は安定しています。母の介護をしていて感ずるのですが、西洋医学と気功の違いは、気功は体が弱ければ弱いなりに臓器のバランスがとれ、体全体が何だか元気になり、本人にやる気や生きようとする気力が出てくることです。母は、食事も「おいしい。おいしい」と食べますし、「洗い物のお手伝いをしたい」とか、「病気が良くなった頃この着物を着て出かけたい」と言うようになりました。

老人になりますと誰でも心細く寂しくなるようです。その上に身体の具合が悪い方や、一人暮しの方はさぞかし不安な日々を過ごしておられることでしょう。そのような方にも、べッドの上で寝たまま治療を受けられる「遠隔気功」は、非常に素晴らしい治療法だと思います。また、介護の方が具合の悪い時なども、横になって気功を受けると「おこぼれ」がもらえて一緒に元気になれるというのも、また素晴らしいことだと思います。

そして、最後に一番大切なのは、自分自身が常に良くなると信じる〝プラス思考〟だと思います。